三平汁
私の父親は漁師町で育ちました。それが理由で<魚料理>にはうるさい人でした。母親が<魚料理>を作ると、父は毎回の様にダメ出しをして、母に文句を言っていました。 そんなことをする父親なのですが、母親が作る<三平汁>だけは文句を言わず黙って食べていました。後から母に聞いた話では、この三平汁の作り方は、父がある漁師さんに教わり、それを母に伝えて、彼女が料理していたそうです。 時が経ち、自分が料理人になった時、賄い用に<鮭のアラ>をもらうことがありました。その時は、迷わずこの<三平汁>を作っていた事を覚えています。ただし、その頃はあまり上手く料理することはできませんでした。現在の会社に入り、[レシピを残して未来へ伝えるというプロジェクト]の話を聞いた時、最初にこの料理を思い出しました。今、漁師から父、そして母へ、さらに自分へと伝えられてきたこの料理のことをとても大事に思っています。
今後、自分の家族にも伝えて、一緒に作って行きたいと思っています。
今後、自分の家族にも伝えて、一緒に作って行きたいと思っています。
材 料
新巻き鮭 | 半身 |
大根 | 1 本 |
人参 | 1 |
じゃが芋 | 5 |
生姜絞り汁 | |
昆布(食用) | 1 |
日本酒 | 適量 |
工 程
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Step
新巻き鮭は表面の塩を洗い三枚におろす。
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Step
頭もカマも一口サイズにカットし、お湯が入った鍋に入れ霜降りをする。水に落としウロコと血合いを取り鍋に入れる。
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Step
鍋に水昆布、酒を入れ鮭を入れる。水の状態から炊き上げ、沸いたら昆布を取り丁寧ににアクを取る。沸いたら一度水煮にした大根と人参を入れしばらく煮る。
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Step
魚の臭みなどがある場合は、スライスした生姜や長ネギの青い部分を入れると臭みなどが柔らぐ。基本味付けは新巻き鮭の塩のみでする。
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Step
上がりに生姜の絞り汁とホワイトペッパーを入れ出来上がり。