Paella Valenciana

野々村 敬裕
A_RESTAURANT
日本でパエリアといえば、エビやムール貝等が入った魚介類の物を想像されるのが一般的かと思いますが、こちらのパエリアは発祥の地バレンシアの伝統的なパエリアになります。
諸説あると思いますが、その昔、穀倉地帯のバレンシア地方で、農地で捕獲した野兎や鶏を農作業の合間の昼食にしたのが始まりと言われています。
また地域ごとに特徴があるとも言えます、私のいたバルセロナでは、Fideuáといい、お米の代わりに細いパスタを使用したものがあったり、水分が多く、味が濃いと言われています。また、アリカンテでは、お米が薄く、具は別添えのArroz a banda等、地域ごと、お店ごとに特徴があるとも言えますが、パエリアの味の決め手はカルドと火の調整が全てと言っていい程重要になり、火入れに薪や、葡萄の木を使い調整します。その加減が難しい所でもあるのと同時に、やり甲斐があるともいえます。
スペインでは、イタリアのピザ職人Pizzaioloの大会があるのと同様に、世界一のパエリア職人paelleroを決める大会もあります。

材 料

カルド用
鶏ガラ 2 kg
豚スペアリブ 1 kg
玉ねぎ 2 個
人参 1 本
長ネギ 3 本
にんにく 1 個
セロリ 2 本
トマト 1 個
6 L
うさぎ肉の処理
うさぎ 1 尾
ソフリット用
玉ねぎ 1/4 個
にんにく 1 片
トマト 1/2 個
パプリカ粉 1 大
paella
120 g
カルド 360 g
パプリカ粉 1 大
コロランテ 適量
エスカルゴ 50 g
鶏肉 150 g
ウサギ肉 150 g
ウサギのレバー・腎臓 適量
モロッコインゲン 4 本
白インゲン豆 50 g
ソフリット 2 大
ローズマリー 1 本

工 程

  1. Step

    カルド工程
    野菜類をカットし焼く。

    スペアリブはオーブンで焼き色がつくまで焼く。

    材料を全て寸胴に入れ、3時間沸騰させないように出汁をとる。

  2. Step

    うさぎの処理工程
    頭を落とし、内臓を取る。レバー、腎臓等は具として使用。

    前脚、後脚をバラし、胴体は背骨に沿って半割にする。

    それぞれ一口大にカットする。

  3. Step

    ソフリット工程
    玉ねぎ、ニンニクをアッシェにし、トマトはグラインダーでおろす。

    オリーブオイルで、玉ねぎ、ニンニクをスゥエし、パプリカ粉を加え、香りが立ったらトマトを加える(パプリカ粉は焦げやすいので注意)

  4. Step

    Paella工程
    材料を準備する。白インゲン豆は前日に水に漬けて置いたもの。

    オリーブオイルでうさぎ肉、鶏肉を焼く。
    パプリカ粉、コロランテ、ソフリットを加え、カルドを注ぎ、肉から更に味を引き出すよう火にかける。

    米をパエリア鍋に回し入れ、鍋を揺らしながら全体を均一にし、エスカルゴ、モロッコいんげん、白インゲン豆を加え中火で8分火にかける。(一度お米を鍋全体に均一に張ったら、必要以上に動かさない事。お米の澱粉が溶け出しベタつく原因となります)

    レバー、腎臓を入れ、火を弱め、更に10分。鍋の音がプツプツからパチパチという音になってきたら、水分が無くったと言う事なので、火からおろし、5分程度休ませる。
    ローズマリーを火で炙り、香りをお米に纏わせ、完成。

野々村 敬裕

世界中からシェフがやってくるカルーセルスタイルのレストラン。あらゆるジャンルを代表する最高峰のシェフが集まり、まったく新しい料理体験を生み出す食のミュージアムです。世界最高峰のシェフのレシピからお母さんのレシピまで、様々なレシピを通じて、過去、現在、未来の食の歓びを生み出します。

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